―気功を始めたきっかけを教えてください。

母がお寺参りをする人だったので、私も小さいころから仏教や見えない世界に興味がありました。気功を本格的にやるようになったのは、30年ほど前です。知人の勧めで東洋哲学を学ぶセミナーに参加する機会があり、そこで同時に気功や瞑想も教えていただきました。知れば知るほど面白く、また自分の体調も良くなっていくのでとても楽しんでいました。その後、先生のアシスタントをするようになり、人に気功をするようになったところ、なんとなくその方の体の悪いところが分かるようになっていたのです。さらに、「気功をしてもらったら、調子が良くなった」というご報告をたくさんいただきました。

―なごみ空間の前身である陰陽気功(優気)はどのような経緯で設立されたのでしょうか。

2005年からです。当時、気功は止めていて塾講師として働いていました。そのころ当社の代表である石倉と出会ったのです。石倉と彼のお父様の体調が非常に悪かったので気功をしたところ、大きく快方に向かい「これは、多くの人にやってあげたほうがいい、もっと知ってもらった方がいい」と提案されました。石倉のお父様の口コミが発端で気功を受けたいという人がどんどん増えてきたこともあり、それなら会社にして多くの方に気功を知っていただこうと、陰陽気功(優気)を立ち上げたのです。
私たちは、ただ気功をしてあげるだけではなく、自立していただくことを目的としています。ヒーリングするだけでなく、その良い状態を保つため、自分でできる気功をお伝えします。

―気功をすることでどのような効果がありますか。

気功により気をめぐらせ、体の中の気が滞っている部分の流れをよくすることで、体の不調を緩和できます。東洋医学に「未病」という言葉がありますが、気功は未病を打ち消す効果があると感じています。
気の滞りがなぜ起こるかといえば、ストレスです。気功をすることで気が良く流れるようになると、まず心の状態が良くなり、次に体調も変化します。そうすると気を上手に運べるようになるので、運気も良くなります。運気は、気を運ぶと書きますからね(笑)。
私自身のエピソードですが、7年くらい前に転倒し、足首を脱臼骨折しました。医師には「もう正座はできない」と言われたのですが、日々自分で気を送ったところ、半年後には正座できるようになりました。もちろん、医師の腕が良く手術がうまく行ったというのもありますが、気功の効果もあったと思います。
「気功をすれば病院に行かなくても良いのか」と聞かれることが多いですが、私の考えは「どちらも利用すべき」です。病院で医師に診てもらうことで回復する部分もあります。
病院と気功、両方の良いところを取れば良いのです。気功は、自分の肉体にも、精神にも影響します。さらに、第三者に働きかけることも可能です。私は愛気功という気功を教えていますが、これは恋愛に効果がある気功です。愛気功をやると、必ず彼から電話がかかってくるとおっしゃる方もいますよ。

―他の人にも影響を与える気功があるというのは、すごいですね。

私がお伝えする愛気功の根本にあるのは「自分の愛を純粋化して相手に届ける」ことです。つまり、ドロドロした単なる執着や誰かから奪いたいという考えのもとで気を送っても成就しません。一時的に成就したように見えても、後からダメになります。いままで多くの方やケースを見てきたので確かです。まずは自分の気をきれいにすること、そして純粋な気を届けること。これが大切です。

―気功でできないこともありますか?

結果的にできないと思われる結果になることもあります。ただ、それには意味があり、できないことはありません。
例えば、病気に対してすぐに気功が作用しなかったケースがあるとしましょう。けれど、病気だから誰かをつなぎとめられたとも考えられます。病気になったから、看病してくれる人との絆が深まった。けれどすぐに回復してしまったら、その絆は浅いままだったかもしれません。人との絆が深まったところで病気が治ったら、めでたしめでたしです。
その時はうまくいっていないように見えるかもしれませんが、あとから振り返ってみると 「あのタイミングで願いが叶わなくて良かった」ということもあります。全てうまくいくようになっているからこそ、その時はできないように見えることもあるのです。

―どんな時に利用すると良いのでしょうか。

人それぞれですね。私は日常茶飯事です。体調が悪い時、ストレスが溜まっているとき、リラックスしたいときはもちろん、人前で発表する前や学習効果を高めたいとき、チームワークをよくしたいときもおすすめです。

―遠隔気功と対面気功では効果に違いがありますか?

ありません。例えば対面でも密着しているわけではなく、ある程度の距離はあります。また、対面と遠隔両方を受けられた方がいますが、その方は「遠隔でも、対面で気功を受けているときと同じ感覚がした」とおっしゃいました。遠隔気功では、後程こちらからフィードバックのメールを送っているのですが、日時を指定しないで遠隔気功をした後、メールを送る前に「この日のこの時間に気を送ってくれましたよね」と聞かれたことがあります。感じてくださったのですね。遠隔で気功を受けると、体が温かくなったり、体の悪い部分が動くような感じがしたりという変化を感じるそうです。

―先生が気功を通して伝えたいことを教えてください。

10年くらい前からスピリチュアルブームが起きていますが、最近「そうはいっても、現実は違うよね」という風潮が出てきています。けれど、スピリチュアルを深く理解すると、スピリチュアルにも現実にも矛盾がないことが分かります。今後はそのような部分をお伝えしていきたいと考えています。具体的には、「スピリチュアルではこう言っているけれど、生きていくのにお金は必要だ」という声が多いので、その部分をお伝えできればと。
お金も気の一つの形なのです。ですから、自分の欲に染まっていない気を上手にめぐらせていけば、お金というかたちを取った気が、自然に、自分に必要なだけ入ってきます。皆スピリチュアルに憧れながらも、現実とはどこか分かれていると考えていますが、それは違います。そこを上手に合体させれば、とても楽に生きていけるということを伝えていきたいです。
じゃあどうやるの?と聞いて下さる方には、その方法を提案させていただければと思っています。